小籠包とシュウマイの違いわかったのってわりと最近



私はめちゃくちゃ忘れやすい。

学生時代から怖い先生の授業に限って教科書忘れてたし、調理実習のプリントを永遠に見せなくて前日の夜にお母さんとケンカしながらきゅうり買いに行ったし、社会人になってからもダブルブッキングの常習犯で謝罪スキルだけが上達してしまった。

「あの時こうだったよね」って言われても正直思い出せないことのほうが多いけど、それでも絶対忘れないんだろうな、と思うことがいくつかある。
小学生のとき、先生に怒られてたら好きな男の子と目が合って人生で初めて恥ずかしいって思ったこと、公園で猫を拾って家に連れてった時のドキドキと不安、全てが最高だった高校3年間、一人暮らしを始めた日の落ち着かない気持ちと床の冷たさ、大好きだった澄川の銭湯、めちゃくちゃ美味しかったカニの味、まーちゃんの卒アル、あとはいまの会社に受かったときのこと。

高校受験は推薦だった。中1のころの貯金があるからこの高校なら推薦なんとかいけそうです、と先生が親に見せていた成績の推移のグラフは絵に描いたような右肩下がりだったけど、推薦だし勝ち確受験だった。
だからこそ、初めて本気で頑張った、無理だと思った就職試験に受かったときのことは、本当に鮮明に覚えている。ホームページを開いて、高校の女子トイレで薄目で受験番号を確認したあの瞬間。教室に戻って報告して、友達と一緒にお祭り騒ぎしたときのこと。あの震えとか、興奮とか、努力が実った嬉しさは、これからも一生忘れないだろうなと思う。

そこから8年経って、仕事を辞める。
初めの頃、何回か「もう辞めようかな」と思ったことがある。採用当時の教育係にしこたま怒られてトイレで泣いたとき、お局に一生懸命作った資料を破かれたとき、窓口で客に怒鳴られて免許証を投げつけられたとき。でも毎回、「あんなに頑張って受かったんだから」と思って続けてきた。そしたら気づけばすっかり環境に慣れて、良くも悪くもしっかりと図太く成長して、今の部署に異動した頃には辞めようと思うこともなくなった。

26歳の今、やりたいことができた。ずっと考えてはいたけど、「今しかないかも」と思った。いざ、辞めようかなと何年かぶりに考えたとき、「あんなに頑張って受かったんだからもったいない」とはもう思わなかった。めちゃくちゃ頑張ってたのは事実だけど、あの頃の自分のために仕事してるわけではないよな、と。むしろ慣れきってしまったからこそ、あの頃みたいにまた頑張りたい、と思った。

不安もワクワクも緊張も期待も、8年社会人続けてもこれからまた一から味わえるのかと思うと、高卒で早くから働き出して良かったのかも、と思える。これは持論だけど(五條悟)、何歳になってもサンボマスターで心が奮い立つような、良い意味で単純で簡単な人でありたいな、とも思う。ここまで熱く書いたけど、結局何が言いたいかというと、やっぱりサンボマスターいいよねって話。

さすがに8年もあれば思い出も振り返りたいけど、それはまた後日ゆっくり書こうと思う、頭の中は明日食べる小籠包のことでいっぱいなので!